Stand By You

特別支援教育を通じて、一人一人の居場所づくりを

2019年埼玉県教員採用試験合格記(特別支援学校) 〜1次試験突破に向けて4月からやったこと〜

昨年の8月に特別支援学校の教員になることを決め、

11月ごろから放送大学の通信教育を利用して3月に教員免許を取得しました。

 

現在も本採用中学校教員として働いているので、

「よし、4月に採用試験の申し込みをして、多分1次試験は免除で受験できるだろうから、論文と面接くらいの対策でOKだろうな」

ぐらいに考えていました。

 

しかしよくよく要項を見てみると、特別支援学校での教員経験がないために、一切の免除がありませんでした。

普通に大学4年生らと肩を並べて受験する「一般選考」・・・。

 

試験までは3ヶ月きっている状態。

 

当然、働きながらの受験。(年度当初の忙しさ、校務分掌も複数抱えています)

 

あまりに時間がない。

 

なかなか焦ります。。これはかなり計画的に時間を使い、何にどれくらい受験勉強時間をかけるべきかを決める必要がありました。正直、現状ではほとんど専門教養の知識がありません。ついこの間免許を取得したとはいえ、ほとんどの科目が持ち込み可の試験。いかに時間内に教科書から答えを探せるかの試験のために、頭に知識は入っていないのです。

 

埼玉県の合格を目指し、私は次のような参考書や問題集を買い、対策をしました。

<専門教養>

①’20教員採用試験 特別支援教育の完全攻略

②’20教員採用試験 特別支援学校らくらくマスター

③2020年度版教員採用試験 全国まるごと過去問題集

④埼玉県・さいたま市の専門教養(特別支援学校)

 

 まず④ですぐに傾向分析です。

 昨年度の問題を解き、出題のあった分野を②にマーキングしました。この時はどれだけ点数が低くても気にしませんでした。(実際に全然できませんし。)

 

 その後はひたすらインプットです。GW前までに、①を②をそれぞれ一周ずつしました。(①は問題を見て、ひたすら答えを記入→すぐに解き直し覚える。②は赤文字を完全に覚えるまで繰り返しました。)この時のインプットがベースになるので、特に②はすべて覚えるくらい徹底してやりました。①は記述式の問題収録が多く、埼玉県がマークシートであるために、すごくテキトーにやりました。(正直金と時間の無駄だった。)

 

そして、非常に力になったのが、③です。

これは5月丸々かけて1周目、6月中旬までに2周目、6月下旬に3周目とやりました。もし1周目で解けたら、2周目の時は省略しました。(人間3回もやればほぼ全部の問題ができるようになるものですね。)

 

また③は分野別に過去問題を収録しているため、似たような傾向の問題が連続することによって知識の定着率もいいです。

 

ラスト7月に残りの埼玉県の過去問を解きました。

(その頃にはだいたい7割後半から8割後半くらい点が取れるようになりました。)

 

<教職教養&一般教養>

①’20教員採用試験 教職教養らくらくマスター

②’20教員採用試験 一般教養らくらくマスター

③2020年度版教員採用試験 全国まるごと過去問題集

④埼玉県・さいたま市の教職・一般教養

 

①、③だけはGW以降に専門教養と並行して学習。③は2回解きました。

しかし、②は正直ほとんどやってません笑(金の無駄)

専門教養にばかり時間を取られ、特に②は使いませんでした。

 

④は傾向を掴むためにやりましたが、埼玉県は一般教養の問題と教職教養の出題比が2:1から3:1程度です。要は一般教養がとれないと・・・という状況ですが、

一般教養はあまりにも範囲が広すぎるので、正直捨てました。笑

 

理数英に関する問題は自分にとっては余裕なので、

 

問題は「文系」と「教職教養」です。

 

ならば範囲の広さから言って、「教職教養」を重視するべきですね。

実際、当日の試験でも文系問題は勘で答えました。当たればラッキー的な気持ちです。

でもそれ以外はすべて正解する気持ちで臨みました。

(過去問ではよくて7割。悪いと5割後半という不安のある状態でした。)

 

<勉強方法>

平日・・仕事を終えたら、コメダ珈琲に直行。25分勉強−5分休憩のセットを4回。

    毎日2時間は勉強時間を確保。

休日・・部活がない日は、朝8時にガスト。昼に図書館。夜にコメダかスタバへ。

    午前中に3時間、午後に3時間、夜に3時間勉強。

    移動して気分を変えつつ、集中力を保ってやりました。

 

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<1次試験結果>

   専門教養 75点

教職・一般教養 86点

     合計161点

 

専門教養は正直だいぶこけました笑

代わりにあれだけ不安要素だった「文系」問題が簡単&勘が当たったため、

勉強時間を確保できなかった割にはできました。(まじでラッキー)

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「はじめての特別支援学校 学級経営12か月の仕事術」を読んで 〜その1〜

いやあ、なんとも中学生の読書感想文の題名のようなタイトルをつけてしまいました。

 

このブログ、開設してからそれなりに経ちます。

しかし、今まで遊んでいたわけではありません。

 

実は特別支援学校の採用試験に向けてずっと勉強していました。

中学教員なので、「異校種の受験だから、2次試験くらいからのスタートかなー」

なんて余裕ぶっこいていたのですが、4月に受験要項を見ると、自分の状況では何の免除もないことが判明。何と一般試験で、専門教養や教職教養や一般教養など・・・・(懐かしい。。)を再度突破しなければならない、という事態に。

 

短期集中で勉強した結果、一次試験も二次試験も、一発で合格しました。(ちょいドヤ)

 

そんなわけですが、再度ブログを使ってアウトプットしながら、自分の力量を高めるというか、アウトプットするためにインプットを増やすというか、とにかく勉強のために再び更新を始めることにしました。

 

 

では、本題の「感想」について。。

 

まずこの本を手に取ったのは、自分が来年度着任した際に、まるで文化の異なるであろう、特別支援学校は一体何をするところなのか、より具体のイメージをもちたかったからである。もちろん、何をするところなのか、なんて愚問なのであるが、見通しをもって着任するのとそうでないのは雲泥の差だと思う。

 

読んだ感想としては、総じて、「通常学級と目指すものは何ら変わりない」ということだ。これは当たり前のような気もするが、障害のある生徒を受け持つということは、何も特別な教育を施すということでないのである。教育の過程の中で、個別対応や配慮するべき事項はあるかもしれないが、この本の内容自体は、すべての学級経営で重要視されるべき点が、季節ごとや月ごとに時系列で並べてあるだけである。

 

一方で、その中身は「これを意識して生徒、保護者、同僚と関わればほぼ間違いがない。」という重要なものばかりが挙げられている。

 

ついつい日常の忙しさで見失いがちな事柄を、ふと思い出させてくれるような良本だと思う。(特に初任者は・・・って来年度の自分か。)

 

 

 

 

結果がすべてなのか

学習は何事も順調であることが第一なのか。

スムーズに、滞りなく進むことがそんなに大事なことなのか。

授業展開の過程において思考することなく、終末にたどり着くことがいいのか。

 

そんな授業には学びはない。

行きすぎた配慮は合理的配慮とはいわない。

 

その配慮によって生徒の芽が摘まれているとしたら、それは生徒の成長を止めているに他ならない。

 

もっと生徒を観察し、生徒の可能性を信じていこう。

放送大学 特別支援教育 単位認定試験合格!

 

特別支援教育基礎論、特別支援教育総論、知的障害教育論、肢体不自由児の教育

どれも単位取得できました!!

 

いやぁ、本当に良かった。

正直、どれか一つくらいは落としているものと思いましたが、何とかなりました。

 

しかしギリギリの合格だったのが、「特別支援教育基礎論」…。

一番まともにというか勉強の8割はこれに時間を割き、仕事終わりにカフェで2時間やったのにもかかわらずB判定。過去問もだいぶできるようになったのに、当日はイマイチでした。

 

他の科目は過去問解いただけなのに。

(他の科目は過去問で80~90%の正答率だったのでまあまあいけると思った。)

 

一か月程度だけですが、時間を生み出して勉強して何とかなったので、このまま勉強を継続していきます。

 

自己研鑽、自己研鑽。

 

 

登校しぶり

「一人の方が楽だし、話すのが面倒です。」

 

その生徒はひとりでいることが好きだった。

穏やかに日々生活するのが好きだった。

ある意味で他の生徒とは少し変わった生徒だったが、とても優しい子だった。

 

しかし、そのまま日々が過ぎ、冬頃になると様子が変わってくる。

 

「教室に居づらい。」

「誰かが私のことを噂している気がする。」

 

いつの日からか遅刻が増え、

朝の会に間に合わない・・・

2時間目くらいにようやく登校する・・・・

など、だんだんと学校への意欲が薄れていった。

 

原因はいくつかあった。

部活動での人間関係、教員との関係、クラスでの人間関係・・・

どれもこれも思春期にはよくある、といったら当の本人には失礼かもしれないが、

それでもどの中学生にでもありそうな、ありふれた悩みだった。

 

しかし、どの子もこういう、周りから見ればとても些細な、あるいは人によっては「そんなことで悩んでるんじゃないよ」とでも言われてしまいそうな程度の悩みから、だんだんと不登校に陥ることは、珍しくない。

 

このときに必要なのは「話を聞いてあげること」だ。

それも、教員だけではない。

保護者もその悩みに対して、親身になってあげる必要がある。

 

これは別に本人のわがままを聞くということではない。

 

親身になって聞いた結果、子どもを甘やかすのとは違う。

本人が悩んでいることそのものを丸ごと受け止めて上げた上で、よりよい方向へ促すことが大切である。

 

教員も保護者も、本人の成長のためを思って同じベクトルを共に向きさえすれば、

自ずと子どもは元の自信を取り戻し、復帰することが可能である。

 

万策尽きるまで。